- ひとことでPHP が、メモリ不足のときの処理の誤りで壊れたメモリを使い、外部からプログラムを動かされる弱点です。
- 深刻度9.8 緊急CVSS v3.1
- まずやることPHP を使っている系列の修正版以降に更新する
基本情報(データから表示)
| CVE番号 | CVE-2026-109618 |
|---|---|
| 製品 | PHP Group PHP |
| 深刻度(CVSS) | 9.8 緊急CVSS v3.1 NVD による評価 詳細(ベクター)CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
| KEVへの追加日 | 2026-10-26 |
| 米国政府機関の対応期限 | 2026-10-29 |
| ランサムウェアでの悪用 | 不明(確認されていない) |
| 弱点の種類(CWE) | CWE-416(解放済みメモリの使用) CWE-755(例外的な状態の処理の不備) CWE-824(初期化されていないポインタへのアクセス) CWE-1325(繰り返し行われるメモリの割り当ての制御の不備) CWE-1419(リソースの初期化の誤り) |
何が起きた
PHP は、メモリ不足(OOM)が起きると、その時点の処理を途中で打ち切ってリクエストの処理をやめます。このとき、まだ準備ができていないメモリが残ったままになり、後片付けの処理がそのメモリを読んでしまう問題が見つかりました。メモリ不足をわざと起こすことで、リモートコード実行(外部からプログラムを動かすこと)ができます。NVD の評価では、ネットワーク経由で、ログイン不要、利用者の操作も不要で悪用でき、実際に悪用が確認されています。
攻撃の流れ
データをもとに、AIを使用して作成した図です。実際の攻撃は、これと異なる場合があります。
誰が影響を受ける
PHP を使って Web サイトやサービスを動かしている人・組織が対象です。PHP の勧告によると、影響を受けるのは 8.2.35 より前、8.3.36 より前、8.4.27 より前、8.5.12 より前の各版です。勧告では、Apache の mod_php で、標準の設定のままリモートコード実行ができることが確かめられています。
何をすればいい
PHP を 8.2.35、8.3.36、8.4.27、8.5.12 以降(使っている系列に合わせた修正版)に更新し、PHP の公式の案内を確認してください。修正版では、メモリ不足のときの処理の止め方が変わり、壊れた状態が後片付けの処理に渡らないようになっています。勧告は、関連する勧告 GHSA-6wmf-4rv5-p3rp の対策もあわせて行うよう求めています。CISA は、この脆弱性について侵害の痕跡がないか調べるよう求めています。CISA の注意喚起は、PHP のワーカーのプロセスがシェルを起動したり、ツールをダウンロードしたりしていないか見張るよう呼びかけています。また、すぐに更新できない場合や、サポートが終わった PHP 8.1 以前を使い続けている場合は、更新するまで PHP を使うシステムを止める(オフラインにする)よう求めています。
やることチェックリスト
- PHP を使っている系列の修正版以降に更新する
- PHPのワーカーがシェルを起動していないか見張る
- 関連する勧告 GHSA-6wmf-4rv5-p3rp の対策も行う
用語メモ
- メモリ不足(OOM)
- プログラムが使えるメモリの上限を超えてしまう状態です。OOM は Out Of Memory の略です。
- リモートコード実行 用語集で見る
- 離れた場所から、攻撃者が選んだプログラムを相手のコンピューターで動かすことです。
- mod_php
- Apache という Web サーバーの中に PHP を組み込んで動かすしくみです。
次に読む
公式情報と元データ
公式情報
- メーカー等の情報(php.net)
- 公式の対策の出典(cveawg.mitre.org)
- 公式の対策の出典(github.com)
- 公式の対策の出典(cisa.gov)
- 公式の対策の出典(cisa.gov)
- NVD(米国の脆弱性データベース)
- CISA KEV カタログ
元データ(英語・CISA KEV より)を開く
PHP Memory Corruption Vulnerability
概要
PHP contains an out-of-memory corruption vulnerability that allows for unauthenticated remote code execution.
推奨対応
Apply mitigations in accordance with vendor instructions, ensuring compliance with CISA’s BOD 26-04 Prioritizing Security Updates Based on Risk (see URL in Notes) guidance and CISA’s “Forensics Triage Requirements” (see URL in Notes). Follow applicable BOD 26-04 guidance for cloud services or discontinue use of the product if mitigations are unavailable. Stakeholders are responsible for evaluating each asset's internet exposure and ensuring adherence to BOD 26-04 patching guidelines.
この元データの出どころ: CISA KEV カタログで見る