• ひとことでPHP が、解放済みのメモリを指したままの内部状態を使ってしまい、外部からプログラムを動かされる弱点です。
  • 深刻度8.1 重要CVSS v3.1
  • まずやることPHP を使っている系列の修正版以降に更新する

何をすればいいかを詳しく読む

基本情報(データから表示)

CVE番号CVE-2026-109619
製品PHP Group PHP
深刻度(CVSS)8.1 重要CVSS v3.1
NVD による評価
詳細(ベクター)CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
KEVへの追加日2026-10-26
米国政府機関の対応期限2026-10-29
ランサムウェアでの悪用不明(確認されていない)
弱点の種類(CWE)CWE-416(解放済みメモリの使用)
CWE-755(例外的な状態の処理の不備)
CWE-824(初期化されていないポインタへのアクセス)
CWE-1325(繰り返し行われるメモリの割り当ての制御の不備)
CWE-1419(リソースの初期化の誤り)

何が起きた

PHP には、処理中のリクエストのメモリを一時的に指す内部の状態(グローバルな状態)があります。この状態が正しく元に戻されず、メモリが解放された後も古い場所を指したまま、次のリクエストで使われてしまう問題が見つかりました。これを利用して、リモートコード実行(外部からプログラムを動かすこと)ができます。NVD の評価では、ネットワーク経由で、ログイン不要、利用者の操作も不要で悪用でき、実際に悪用が確認されています。

攻撃の流れ

データをもとに、AIを使用して作成した図です。実際の攻撃は、これと異なる場合があります。

攻撃の流れ: 1. 攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る → 2. 内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る → 3. 次のリクエストがその古い状態を使う → 4. 攻撃者のプログラムがサーバーで動く1攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る2内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る3次のリクエストがその古い状態を使う4攻撃者のプログラムがサーバーで動く攻撃の流れ: 1. 攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る → 2. 内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る → 3. 次のリクエストがその古い状態を使う → 4. 攻撃者のプログラムがサーバーで動く1攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る2内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る3次のリクエストがその古い状態を使う4攻撃者のプログラムがサーバーで動く攻撃の流れ: 1. 攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る → 2. 内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る → 3. 次のリクエストがその古い状態を使う → 4. 攻撃者のプログラムがサーバーで動く1攻撃者がネットワーク越しにリクエストを送る2内部の状態が解放済みメモリを指したまま残る3次のリクエストがその古い状態を使う4攻撃者のプログラムがサーバーで動く

誰が影響を受ける

PHP を使って Web サイトやサービスを動かしている人・組織が対象です。PHP の勧告によると、影響を受けるのは 8.2.35 より前、8.3.36 より前、8.4.27 より前、8.5.12 より前の各版です。勧告では、mod_php と FPM で実際にリモートコード実行ができることが確かめられています。

何をすればいい

PHP を 8.2.35、8.3.36、8.4.27、8.5.12 以降(使っている系列に合わせた修正版)に更新し、PHP の公式の案内を確認してください。勧告は、修正版への更新だけが確実な対策で、設定だけで全部を防ぐ方法はないとしています。すぐに更新できない場合、勧告は session.upload_progress.enabled=0 を設定し(PHP 8.5 ではさらに fatal_error_backtraces=0 も設定し)、すべてのワーカーを再起動するよう案内していますが、防げるのは確認済みの攻撃の一部だけです。勧告は、関連する勧告 GHSA-w8hw-w9fx-j79w の対策もあわせて行うよう求めています。CISA は、この脆弱性について侵害の痕跡がないか調べるよう求めています。CISA の注意喚起は、PHP のワーカーのプロセスがシェルを起動したり、ツールをダウンロードしたりしていないか見張るよう呼びかけています。また、すぐに更新できない場合や、サポートが終わった PHP 8.1 以前を使い続けている場合は、更新するまで PHP を使うシステムを止める(オフラインにする)よう求めています。

やることチェックリスト

  • PHP を使っている系列の修正版以降に更新する
  • PHPのワーカーがシェルを起動していないか見張る
  • すぐ更新できないときは勧告の設定を入れて再起動する

用語メモ

リモートコード実行 用語集で見る
離れた場所から、攻撃者が選んだプログラムを相手のコンピューターで動かすことです。
ワーカー
Web サーバーの中で、届いたリクエストを順番に処理するプロセスのことです。1つのワーカーが複数のリクエストを続けて処理します。
FPM
PHP-FPM のことで、Web サーバーとは別に PHP を動かして、リクエストを処理するしくみです。

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公式情報と元データ

公式情報

元データ(英語・CISA KEV より)を開く

PHP Stale Internal Request-State Vulnerability

概要

PHP contains a stale internal request-state vulnerability that allows for unauthenticated remote code execution.

推奨対応

Apply mitigations in accordance with vendor instructions, ensuring compliance with CISA’s BOD 26-04 Prioritizing Security Updates Based on Risk (see URL in Notes) guidance and CISA’s “Forensics Triage Requirements” (see URL in Notes). Follow applicable BOD 26-04 guidance for cloud services or discontinue use of the product if mitigations are unavailable. Stakeholders are responsible for evaluating each asset's internet exposure and ensuring adherence to BOD 26-04 patching guidelines.

この元データの出どころ: CISA KEV カタログで見る